もしも仕事を辞めた無職が世界一周してみたら

無職になった若者が世界中を旅して成長していく過程を見れるだろうブログ。

いるかいらんかジャンケンポン! 〜チェンマイに到着Part1〜

「いるかいらんかジャンケンポン」

この言葉で幼少期辛い思いをした人も多いと思う。

そして今、私をめぐって二人の男が「いるかいらんか」で揉めている。

二人は紛れもなく「いらん」で揉めている。

私は20代半ばにして深く傷ついている。

 

ことの発端はバンコクからチェンマイ行きの夜行バスを降りてからである。

前回の記事にも書いたが夜行バスは思ったよりも快適であり、「we are the world」の合唱もないまま無事チェンマイにたどり着いた。

 

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早朝に到着

到着すると乗客それぞれの宿まで送迎車で送ってくれるようだ。 

ドライバーが二人おり、そのうちの一人に宿の住所を伝えると

『オッケー!そのエリアは俺の送迎車だ。名前を呼ぶまで座って待っててくれ』と言う。

 

ドライバーが全員の住所を確認すると 

次々と乗客の名前が呼ばれ、2台の送迎車に振り分けられていく。 

 

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送迎車のピックアップを待つバックパッカーたち。

 

まだ呼ばれないな。

・・・大丈夫かな。

いよいよ私一人になったぞ。

 

名前を呼ぶ声がなくなった・・・。

・・・私はじっとドライバーを見つめる。

頼む。呼んでくれ。

この間はもう終わりだけど、まだ変なアジア人がこっちを見ながら呼ばれるのを待っているという感じだ。

 

ドライバー(やばい。まだ呼ばれてない奴がいる。どうしよう。めっちゃこっち見てるぞ)

私(頼む。置いて行かないでくれ。私はまだここにいるよ)

 

一瞬の出来事だったのかもしれないが、私とドライバーの間にはこんな駆け引きがあった。

 

名前を呼んでいたドライバーは運転席に乗り込んだ。

(待って!)

なんかチラッとこっちを見た気がする。

(こっち見たよね!)

 エンジンをかける音がする。

「おい、ちょっと待てや!」私は日本語で叫び、運転席の扉を叩く。

ドライバー1は露骨に嫌そうな顔をし降りてくる。

『もう、俺の車はいっぱいなんだ』と言う。

 

確かに車の中は乗客でいっぱいである。

しかし、そんなもん知ったことではない。

てか、俺に気づいてて行こうとしてただろ。

 

ドライバー1は後ろで待っているもう一台の送迎車に近づいて行き、

ドライバー2と話始めた。

これが冒頭の文章に繋がっていくわけである。

 

ここからはあくまで私の推測だがこんな会話が繰り広げられていただろう。

『まだ一人乗ってない変な奴がいる。まぁ・・気づいてたけど』

『なんだよ。俺の車はエリアが違うぞ』

『そうだけど。俺の車はもういっぱいなんだよ。お前の車、まだ助手席が空いてるじゃねーか』

『えー!助手席にあいつ乗せるの?嫌だよ。なんか小汚いし』

※あくまで筆者の想像です。

 

結局、口論の末ドライバー2が私を引き取ることになった。

ドライバー1からはさっきまでの不満そうな顔は消え、晴れ晴れとした表情で『後ろの車に乗ってくれ。ちょっと遠回りになるけどごめんな』と言っている。

 

逆にドライバー2は明らかに不満気な顔で私を助手席に迎えてくれた。

私は泣いていなかったが、泣いていいよと言われれば泣けた。

 

ドライバー2は『本当は前の車だったんだ』とまだ文句を言っている。

全く私は悪くないはずなのになんか気まずい空気になる。

 

Part2に続く。

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これからどうなる。