思い出はいつの日も雨、そして波乗りジョニーとの出会い
初日からずっと雨にうたれている。
タイの雨は滝である。
毎日が修行といっても過言ではない。
4日目、カオサン通りというバックパッカーの聖地で晩御飯を食べていると案の定、大雨が降り出した。
タイに来てから10円単位でお金をケチるようになり、タクシー(初乗り105円)は高すぎる。バス・電車(100円以下)も高いな。少し歩いた先にある水上バス(30円)もなんか勿体ないな。
よし、歩いて帰ろう。
我ながら自分のケチさに呆れた瞬間だった。
カオサン通りから4日目に泊まるゲストハウスをマップで確認し、まぁなんとか辿り着けるだろうと楽観的すぎる考えで歩き出した。
途中、息ができないくらいの雨を浴びたり、車に轢かれそうになったり、大声でレイニーブルーを歌っていたら現地の人に笑われ傷ついたり、iPhoneの充電が5%になって全力で走ったりしたがなんとか辿り着いた。
19時30分にカオサン通りを出て泊まる宿に着いたのは21時30分だった。
シャワーを浴びてゲストハウスのリビング的なところに行くと3人の男たちがくつろいでいた。
これは国際交流のチャンスだ!
緊張しながら「ハイ」と声をかけてみると一人の男が明るく「ハイ」と答えてくれた。
ブラジル出身でジョニーというらしい。私も『名前はレイ。日本から来た』と伝えるとジョニーは「ニホンゴシッテル!」と言い出した。
『どんな言葉を知ってる?』と聞いてみると「ちんちん!」とジョニーは即答した。
私とジョニーの間で絆が生まれた瞬間であった。
それからジョニー(ブラジル人)、ザック(アメリカ人)、名前を忘れてしまった(中国人)と私の四人で国際交流を繰り広げた。
会話の内容は下ネタである。
英語力も知性も必要ない素晴らしいコミュニケーションである。
私も三人にいくつかの言葉(下ネタ)を正しいイントネーションと共にレクチャーした。
日本語の美しさを伝えることができた素晴らしい国際交流を終え、私はベッドに向かう。
ベッドに横たわり先ほどの会話を思い出してみた。
英語勉強しなきゃ。