もしも仕事を辞めた無職が世界一周してみたら

無職になった若者が世界中を旅して成長していく過程を見れるだろうブログ。

ラオスで病気

ミャンマーを旅立ちラオスに向かう。

しかし、私にとってラオスについてのイメージは皆無である。

 

調べてみるとラオスには街全体が世界遺産になっている

ルアンパバーンという静かで美しい場所があるらしい。

タイ、ミャンマーと忙しない日々が続いたので

休憩も兼ねてルアンパバンーンでゆっくり過ごすことにした。

 

実はルアンパバーンにいた期間、

私は風邪を引いてしまい絶不調であった。

旅先で病気になるとなかなかしんどいものである。

さらにルアンパバーンには薬局がなく、

自己治癒力で戦うしかない状況でもあった。

 

果てしない頭痛と喉の痛み鼻水の嵐。

体温計がないため熱があるかもわからない。

孤独だ。

ドミトリーのルームメイトからも風邪をうつさないでくれよという無言の圧力を

感じる。

 

おかゆが食べたい。

ポカリスエットが飲みたい。

彼女が欲しい。

 

そしたら介護してくれるだろうに・・・。

 いや、よく考えてみよう。

彼女がいても介護してくれるだろうか?

私の周りにいる女性陣の姿を思い返してみるが

看病してくれそうな心優しい人間はいなかった。

日本にいようが彼女がいようが関係ない。

人間辛い時も一人で生きていく必要がある。

戦え私!

 

ずっと寝ていても気分が滅入るだけなので

ホステルのロビーにあるビリヤード台に向かう。

 

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ビリヤード台がゆりかごになっている始末である。

赤ちゃんがビリヤードのボールで遊んでいる。

 

赤ちゃんがどき、台が空いたので私は一人で遊んでいた。

すると近くに住んでいるらしい少年たちがやって来て

一緒にビリヤードをすることになった。

 

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旅行に行く前、ビリヤードで日夜遊んでいた経験がここにきて生きた。

ルールもよく知らない少年たちをぼろ雑巾のごとく打ち負かしてやった。

人生の先輩として社会の厳しさを少年たちに知らしめる。

 

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 その後、バックパッカー二人を交えて対戦が行なわれた。

試合中、私はくしゃみをした。

風邪をひいていた私の鼻からは鼻水がブシャっと出てきた。

ビリヤード台に鼻水の水溜りができる。

 

パッと顔を上げて他のメンバーを見る。

絶対、みんな気づいていた。でも優しさからか誰も鼻水について

指摘しなかった。

私もその場で謝り、拭き取ればよかったものの

なんのプライドなのか、知らんぷりを決め込んでしまった。

 

みんなの優しさからか、本当に気持ち悪くて嫌だったのかは

わからないがあからさまに鼻水ゾーンにボールが行かないように

試合は進んでいった。

 

しかし、いくら気を使っていても上手くはいかないものである。

子供が打った球が私の鼻水に直撃した。

打った子供の「やってもうた」という顔を私は見逃さなかった。

他のメンバーの「やったな」という顔も見逃さなかった。

 

プレイしていた全員がビリヤードをヤメたかっただろうが

誰も言えず闇のゲームは無言で続いていく。

 

次の私のターンでわざとファールをしボールについた鼻水をみんなにバレないよう

こそっと拭き取った。

そして言った『もうヤメない?』

全員が頷いた。