もしも仕事を辞めた無職が世界一周してみたら

無職になった若者が世界中を旅して成長していく過程を見れるだろうブログ。

帰りたい・・・帰れない。〜ミャンマー人の優しさ〜

ヤンゴンに帰るバスの時間が迫ってきていたので

観光を切り上げることにした。

街の麓に戻るためジェットコースターのような道を駆け抜ける送迎車に乗り込む。

 

行きで通ったのとは違う道で帰っているようだ。

行きよりも激しい道を駆け抜ける。

前に乗っている女性がとても綺麗だったので見とれていたが

後ろに乗っていた女性がそれを凌駕するくらいに絶叫していた。

鼓膜が飛んで行ってしまうくらい耳元で叫ばれたものだ。

 

行きは20分くらいの道のりだったのに20分以上経っても到着しない。

道も下ったり登ったりをくり返していた。

そして、訳の分からない場所でバスを降ろされてしまった。

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ヘンテコなオブジェ

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運転手に確認するとこの送迎車は麓に戻る用ではないとのことだった。

帰りのバスの時間は刻々と近づいている。遊んでいる暇はない。

麓に戻る送迎車のところに案内してもらい乗り込む。

 

数十分後、車は再びゴールデンロックのある山の頂にたどり着いていた。

なぜだ?怖い。世にも奇妙な物語である。

もうこの山から下りられない幻術にかかったかのようだ。

 

下山できる送迎車がある場所を何度もしっかり確認し、

車に乗り込んだ。

やっと車は麓に向かってくれたがヤンゴン行きのバスに間に合うかどうかは

微妙なところだ。しかもホテルのチェックアウトもしていない。

そして携帯の充電がなくなった。

ホテルの場所がどこかも覚えていない。絶体絶命である。

 

送迎車が到着し、自分の記憶を頼りに全力でホテルまで駆ける。

なんとかホテルには到着したがホテルから歩いて集合場所まで行ったら

間に合わない時間になっていた。

ホテルのフロントで事情を話すと

『俺について来い!』とフロントスタッフがバイクに乗せてくれた。

 

目一杯飛ばしてもらい、目的地に到着するもバスは見当たらない。

近くにいたおじさんにここら辺に『ヤンゴン行きのバス乗り場はある?』と尋ねると

『ついて来い』と親切に案内してくれる。

 

しかし待ち合わせ時間をだいぶ過ぎてしまっておりバスはもうそこにはいなかった。

私が途方に暮れていると、

周りにいた現地の人達が集まってくる。

『バス会社覚えてるか?』

『ごめん。覚えていないんだ』と私は答える。

『じゃあ知ってるバス会社に片っ端から電話してやる』と

みんなが携帯を片手に電話をしてくれた。

 

結果的にもうバスは出発してしまったようだ。

夜に予定があったので『今日中に帰りたい』と伝える。

『わかった。知り合いのバス会社に席あるか聞いてやる』と

何から何までやってくれた。

しかも料金も交渉してくれたみたいで私が買ったチケットよりも安い値段でチケットを買えた。

 

 

用意してもらったバスの出発まで2時間くらい時間がある。

どうしようとかと考えていると

『ビール奢ってやるよ』と親切なおじさんが誘ってくれた。

お店に入り、乾杯する。

私の境遇を知った店の従業員や近くにいた子供達が

同情してくれ、出発までの間話し相手になってくれた。

『お兄さん、ミャンマー人かと思ったよ』

ここでも私の容姿が話題になった。

ゴールデンロックで入場料を取られなかったという話をしたら

バカウケした。

 

出発の時間になり、お世話になった多くの人達にお礼を言い。

バスに乗り込む。

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 ミャンマー人は本当に良い人が多い。

素晴らしい国であるとしみじみ思った。