ハノイでクラシック鑑賞
ベトナムという街のイメージ通り最高にバイクが行き交っている。
もうこれでもかというくらいに走り回っているので本気で追いかけ回してやろうか
なんて思ったりもする訳である。
東南アジアの町並みはどこも
綺麗に整えられているなと感心する場所と
東南アジアっぽいなとワクワクするような場所が混在している。
ベトナムの街も同じである。
夜になり、ヨーロッパの雰囲気が立ち込めるエリアを散策していると
ひときは綺麗で大きな建物が見える。
なんだろうと近づいてみるとオペラハウスだった。
ハノイ最大のフランス式建造物でパリのオペラ座を模して造られたようだ。
今夜はクラシックの演奏会があるとのこと。
値段を聞いてみると私にとってはそんなに安い値段ではなかった。
しかし、今までクラシックのコンサートなんて行ったことがなかったので
この機会に体験するのもいいかもしれない。
というか何と言っても異国でクラシックを聴きに行くなんて
めちゃくちゃカッコいいではないか!
チケット売りのおばちゃんに『チケットある?』と聞くと
『ある』と答えてくてた。
財布を開けてみると日本円で200円くらいしか入っていない。
財布を開ける度にやるせない思いが込み上げてくる。
『お金おろしてくるから待ってて』
『開演の30分前には買いに来てね。チケットなくなるかもしれないから』
『オッケー!』とおばちゃんに別れを告げ、
再びチケット売り場に着いたのは開演五分前であった。
ルーズな男はモテないので気をつけたい。
おばちゃんは私を見つけるなり
『早く来なさい!チケット1枚とっておいたから』と言ってくれる。
『ありがとう!』とおばちゃんに別れを告げ座席に急ぐ。
もう演奏が始まる急がないと
私はギリギリで滑り込みで席に着くと思いきや、
せっかくだから記念撮影をしてもらっていた。
時間を守れない男は嫌われる。
ギリギリ間に合い
クラシックの繊細で美しくそれでいて激しい演奏に耳を傾ける。
クラシックの演奏会初心者は寝てしまうという話を聞いたことがあったので
心配していたが睡魔が襲ってくることはあんまりなかった。
時折、記憶がない瞬間があったが概ね全ての演奏を聴き終える。
演奏中、大げさに頷いたり涙を流しているような演出を行なっていたので
隣に座っていた女性には間違いなくクラシック玄人に思われていたはずだ。
海外でクラシック鑑賞っていうのも
また味があるかもしれない。